こんにちは。院長の齊藤です。
今回は東洋医学の「気」について考えています。
「気」の素材は
前回、「気」は食べ物、自然の空気、両親から出来ていると紹介しました。
食べ物からできる「気」
人はエネルギー補給のため飲食物を得なければ、生きていけませんね。
東洋医学で考える体の中の食べ物の通り道を紹介していきます。
今も昔も食べ物は「口」から入ります。
次に「胃」で消化され→次いで、「小腸」へと運ばれます。
東洋医学では、
「小腸」の次に運ばれるのは、栄養のある物質が→「脾」へ(この栄養のある物質を水穀の精微と呼びます)、
一方、不要なものは「大腸」と「膀胱」へと運ばれます。
「口」からは食べ物の他に空気(酸素)(この空気のことを清気と呼びます)を取り込まれますね。
酸素は「肺」へ運ばれ、「脾」の中で生成された「気」と混ざり合い
「宗気」という名の「気」に変化します。
また、栄養物質が運ばれる「脾」からは、「衛気」と「営気」という名の「気」が生まれます。
そして、両親から与えられた気(先天の気)は、一度「腎」に蓄えられたのち、
「脾」にある「気」と混ざり「元気」という「気」を作り出します。
現代の現実的な食べ物の流れとは違うところがありますが、
東洋医学では、上記のような流れで「気」が生成されると考えられています。
下記のような模式図に表すと、少し整理ができるかもしれませんね。
※ここでは入門者のための解説のため、
東洋医学的な「気」の種類を増やさないように省略している「気」も多数あります。
また、前回紹介した4つの「気」(元気・衛気・営気・宗気)については、
解りやすくするために全て「気」と表現しているところもあります。