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2018.09.06

慢性頭痛

 前回は、頭痛に鍼灸の施術をお勧めしてきたが、実際の対象になる頭痛(主に一次性頭痛)と脳疾患などの他に原因がある(二次性頭痛)鍼灸対象外のものに分けられる。また、病気の症状の一つとして頭痛が起こる(症候性頭痛)ものに対して(例えば:風邪やPMSなど)は、その原因に対して鍼灸治療を行うことによって頭痛も改善しやすくなる。

 今日のいわゆる慢性頭痛には、血管性頭痛(片頭痛)、緊張型頭痛、血管性と緊張型の特徴を持つ混合性頭痛、群発頭痛および三叉神経痛、後頭神経痛や自立神経性頭痛がある。

 慢性頭痛の多くは片頭痛で、次に緊張型頭痛もしくは混合性頭痛のようだ。

 片頭痛は、血管の拍動に応じて痛むタイプのもので、緊張型頭痛は、頭、首、肩周りの筋肉の痛みとともに痛む頭痛が一般的な頭痛と考えられている。

 「片頭痛」:拍動性(片側のみ)で疲労やストレスなどでも誘発されやすく、悪心、嘔吐、肩こりなどの随伴症状が見られることもある。温めたり、入浴など血流が良くなると悪化することがあるので、注意が必要だ。鍼灸治療では血行の改善をはかるため、自律神経を主とした鍼灸治療を行うことになるだろう。

 「緊張型頭痛」:非拍動性で、しめつけられるような(頭に輪をはめたような)痛みや、頭重感があったり、首や肩からのコリや痛みを伴うことが多い。温めたり、入浴で筋肉がほぐれると改善する。頭、頚部、肩部の筋緊張やコリが見られるため、鍼灸治療では筋緊張を緩める鍼灸治療を行う。

 実際の治療の際では上記を踏まえることはもちろん、慢性頭痛は精神的、心理的要因が引き金になっていることが多いので、単にコリをほぐし筋緊張を緩めるだけではなく、精神的にもアプローチしていくことになる。頭痛で来院する患者さまには、いつも考えことをしたり、気持ちが鬱傾向な方も多く、これが頭痛の引き金になっていることが多い。意外に知られていないが、頭が凝ってることに気づいていない人もいる。会話をしていると、頭にも筋肉が付いていることを知らない人も結構いるからだ。

 次回は、鍼灸などの東洋医学(中医学)ではどのように考えるか見ていきたい。

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